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登録有形文化財 萩原家住宅について

大正13年(1924年)
木造2階建、鉄板葺、建築面積98㎡、1棟
所在地:154-0005 東京都世田谷区三宿1-15-2
(東急田園都市線「三軒茶屋駅」北口Bより徒歩15分)
登録年月日:2000年2月15日
登録有形文化財(建造物)

萩原家住宅は大正から昭和初期に活躍した、日本を代表する建築家である 遠藤新(えんどうあらた、1889-1951)によって設計された木造二階建で、大正13年(1924年)に竣工し、昭和7年(1932年)には、当初から将来の増築を想定していたルーフバルコニーに、2階部分が増築されました。当初は この二階部分が露台となっていました。

外観は水平を強調し、外部に対して圧迫感を 与えない意匠としています。平面構成は遠藤の提言する一文字型に、書斎をつなげたT字型 をしている。各部屋は廊下を介さず連続して配置されています。つながれた書斎にいたる廊下もまた、玄関ホールとしての役割を兼ねており、 このような平面構成は遠藤の住宅に多く見られ、独特の空間構成といえるでしょう。萩原家住宅では一文字に配された各部屋上部を一間幅の一段高くした天井とし、 通風に配慮しているのが特徴です。

平成3年(1991年)に音楽室の増築と併せて、戦後瓦棒茸の切妻に改造されていた陸屋根や、撤去されていた寝室の菱形の窓、痛んでいた柱と基礎の大谷石などの復元補修工事が行われ、建設当時の姿に再現されて、書斎の遠藤設計による本棚や家具類も 当時のままの姿で保存されており、平成12年(2000年)に登録有形文化財に指定されました。

時代の変遷とともに、貴重な建物が次々と失われていく現代にあって、住まう人に寄り添う、建築家が真剣に考えた理想の住宅のありかたを今に伝える、数少ない建築のひとつです。

154-0005 東京都世田谷区三宿1-15-2

建築家・遠藤新(えんどうあらた、1889-1951)

まず地所を見る
地所が建築を教えてくれる
いかに建築が許されるか
いかに生活が許されるか
そしていかに生活が展びられるか
其をそこの自然から学ぶ

これは萩原邸を設計した建築家、遠藤新が地震の建築設計に対する考え方を述べた言葉です。そこには建築を創造することに、常に真摯に臨んでいた遠藤の姿勢がよく現れています。遠藤新は落水荘や旧帝国ホテルの設計などで知られる、フランク・ロイド・ライトの愛弟子で、ライトが提唱した、周囲の環境と調和する「有機的建築」の思想を受け継ぎ、大正から昭和初期にかけて、これからの日本の新しい生活様式を見据えた住宅を数多く設計しました。ライトとの共同設計で目白の自由学園明日館、 芦屋市の旧山邑家住宅(いずれも重要文化財)などを手掛けました。

参考資料
建築家 遠藤新作品集
帝国ホテル ライト館の幻影―孤高の建築家 遠藤新の生涯

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